田村崇英さんの合格体験記

 up2016年01月12日
田村崇英さんの合格体験記

[1] 受験動機

「このまま会社に依存したサラリーマンで終わりたくない」
会社の外でも自分の能力を評価される資格を取得したいと思っていた時期に、勤務先の会計研修に外部講師で来られた税理士N先生と出会いました。

N先生の個人的魅力と、税理士という職業の奥深さを知って、税理士試験への挑戦を決めました。科目合格方式で、働きながら受験できることも理由の1つでした。

[2] 税理士取得のメリット

試験合格自体は、会社の中で能力・スキルを示すには有効なツールです。

青税の準会員となり、多くの税理士の方と接する機会を得て新たな世界が広がりました。試験に合格したことは自分の自信になりましたが、税法の専門家たるには常に自己研鑽を積む必要があるので、青税の研修機会に参加しながら実力向上に努めます。

[3] 勉強方法

(1) 働きながら1年2科目受講

受験を開始から現在に至るまで同じ一般企業勤務で、会社の自己啓発制度を利用してTACで受講しました。1年2科目を受講し、通算4科目合格した後、最終科目は単独受講です。講義のない日は、往復の通勤電車内の他、毎日帰宅後に2~3時間ほど学習しました。

(2) 通学か通信か

受験開始から4年間は週2~3回(平日と土曜)に通学しました。その後、社内で担当業務の変更があり、定期通学が困難になってWEB通信に変更しました。

最初に通学受講したことは、学習ペースをつかむうえで正解だったと思います。通信に変更してからもペースを崩すことなく継続できました。

(3) 理論の勉強法

財表では苦には感じませんでしたが、税法の理論の暗記には本当に苦労しました。朝夕の通勤電車ではTACの理論マスターを手放したことはありません。自分の場合、内容理解なくして文言暗記には至らず、相応の時間と一定レベルの学習理解が必要でした。

本試験は、暗記だけで対応できるレベルではなく、理解を問う内容と思います。税法の理論問題は『法的論点の記述問題』と認識し、合格レベルの答案に達するために、過去問や答練を経験し、条文の構成や各項目の横断的な理解を意識しました。

(4) 計算の勉強法

本試験で実力を発揮するため、受講=>復習の学習パターンによる実力向上と、初見問題にも積極的に取り組みました。

簿財は、月並みですが、復習を重ねて、次に同じような問題が出たら必ず解けるように、地道に学習し実力をつけていくことだと思います。私の場合は曜日を決めて総合問題の復習は1週間以内に日を空けて2回行うことを徹底しました。この積み重ねの結果、知らない論点がほとんどなくなり、初見問題への苦手意識を克服することができました。

税法の方は、とにかく凡事徹底、取りこぼしのないよう基礎点確保に注力しました。

[4] 受験生へのメッセージ

税理士試験はやはり難関試験です。私は最終科目で学習時間が十分確保できずに足踏みが続き、官報合格まで想定以上の年数を要しました。しかし、今では、その苦労は必然であったように思います。

試験合格は受験生活のゴールですが、同時に税法の「プロフェッショナル」としてのスタートラインになります。この新たな可能性を目指して、自分を信じて地道に勉強を重ねられて官報合格を勝ち取って下さい。